コラム

それはドイツの流行雑貨からでした

気持ちを入れて
ものづくりの歴史を書かせていただきます

現在の所在地は中央区の瓦屋町にあります

前回のコラムでご案内しましたが
生花を活けるブームが少しずつ沈静化していくなか
フラワーベース作り以外にも興味のあった私は
ガラスを使用した"雑貨作り"に着目するようになりました
そうした折
名古屋の社長とある中国工場を訪れ
現地の工場長が
「今ヨーロッパで流行しているもの」という触れ込みで
あるものを私に見せてくれました

それは
四角いガラスの中に綺麗な色水が閉じ込められている商品で
"氷の代用品"として先に冷蔵庫で冷やし使用します
飲み物を入れた透明のグラスに
ピンク・オレンジ・ライトブルーのそれらを入れると
とても色鮮やかになり
"ホームパーティーの注目の的になる"というものでした

なんとヨーロッパ的な素敵な商品!と感心する一方で
「このままで日本人に受け入れられるかな?」
「私だったらどう商品化するかな?」と思案し
その商品をしばらく眺めたものでした

ガラスの中に閉じ込められた
色水と空気のバランスがなんとも愛らしいその商品は
単なる四角い形でなく
ガラスならではのフォルムをまとった
動きあるものにしたほうが良いのでは?という考えに行き着きました

簡単にデザインして鳥型のガラスを成型し
そのなかにライトブルーの色水を入れてもらうと
繊細で涼やかな"幸せの青い鳥"ができあがりました

この出来栄えに納得した私でしたが
置物としての需要は少ないと考え
"おはしおき"として商品化することにしました
ただし
ヨーロッパ向けならではの"色の濃さ"があったため
日本人が好む薄くて淡い色目へ代えて頂きました

その後
花・草・月・瓢箪などを製作し先に試作した鳥と合わせて
「PT-60 色水入り箸おき 花鳥風月」として商品化したのでした
(残念ですが写真はありません)

しかしながらこの商品
とっても気に入っていたのですが
私が描いたような売れ方をしていきません
どちらかというとまったく売れない状況でした

見込み違いを起こした原因は
カタログの写真だけでは
"ガラスの中に閉じ込めた色水と空気のバランスの面白さ"を
伝えきることが出来ないのでした

そうした暗い気持ちで悩んでいたあるとき
起死回生の出来事が起こるのですが
そのことは今回も長くなりましたので
次回のコラムでご案内させていただきます

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